では、まず問題を解いていきましょう。
問題
(1)中性子を持たない原子の例を一つ答えよ。
(2)第三周期元素の酸化物として以下の化合物が知られている。
\(\ce{P4O10}\) \(\ce{Na2O}\) \(\ce{SiO2}\) \(\ce{SO3}\) \(\ce{MgO}\)
これらの中から、イオン結合で結ばれている化合物を全て選べ。
これらの中から、共有結合で結ばれているものを全て選べ。
(3)次のイオンを、イオン半径の大きい順に並べろ。
\(\ce{O^2-}\) \(\ce{F-}\) \(\ce{Mg^2+}\) \(\ce{Na+}\)
(4)イオン結晶は陽イオンと陰イオンがどんな力で引き合っているか。
(5)結晶に対して、構成粒子が特に規則性を持たずに配列した個体のことをなんというか。漢字三文字で答えよ。
(6)イオン結晶の融点について、ハロゲン化ナトリウムの融点は、ハロゲン化物イオンのイオン半径が大きくなるにつれ、どのように変化するか。理由とともに三十字程度で簡潔に述べよ。
答え
(1)H(水素)は水素1や三重水素のような同位体を持ちます。
このうち水素一は原子核が陽子のみで構成されているので中性子を持たない唯一の原子になります。
(2)イオン結合で結ばれているものは金属と非金属からなる化合物なので、\(\ce{Na^2O}\) \(\ce{MgO}\)の二つ
共有結合で結ばれているものは非金属同士からなる化合物なので、\(\ce{P^4O10^}\) \(\ce{SiO^2}\) \(\ce{SO^3}\)の三つとなります、Siは一見金属に見えるので注意ですね。非金属です。
(3)まず選択肢の部分だけ周期表を書いてしまいましょう。
イオン半径は基本、最外殻が同じなら原子番号が大きいほど小さくなっているので答えは
\(\ce{O^2-}\) \(\ce{F-}\) \(\ce{Na+}\) \(\ce{Mg^2+}\)
となりますね。
これは原子番号が大きくなるほど陽子の数が増え最外殻電子を惹きつける力が大きくなるからです、原子が中心に引き付けられれば半径は小さくなりますよね。
(4)クーロン力です。
(5)これは非晶質ですね別名アモルファスとも呼ばれます、これは最近大学入試でも頻出なので覚えてしまいましょう。
(6)融点は小さくなります。
イオン間距離が大きくクーロン力が弱まるため融点が低くなる。
というような感じで答えましょう。
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